読める質問の書き方
同じ札でも、訊き方で読める量が変わる。札が相手を選ぶのではなく、質問そのものが答えの置き場所を決めてしまうから。
以下の五つは決まりごとではなく、うまくいかなかった実例から来ている。質問を書いたら一度だけ照らし合わせてみてほしい。
「〜しますか」を「〜したらどうなるか」に変える
「戻ってきますか」だと、札は雰囲気しか返せない。「こちらから連絡したら、その先はどう転ぶか」に変えると、動作とその後の景色という、描写できる対象ができる。
一度に一件だけ
「辞めるべきか、それと彼とはどうなるか」は二回分。まとめて訊くと、札はどちらか片方に答えて、もう片方は黙って落ちる。しかも落ちた方がどちらかは分からない。
もう分かっている部分は書いておく
「辞めるのはもう決めていて、いつ切り出すかで止まっている」の方が、「辞めるべきか」よりずっと働く。札の仕事を、本当に詰まっている一点に絞れる。
日付は訊かない
札に暦は入っていない。「いつ」と訊けば、たいてい作られた時期が返ってきて、それを現実に当てて合わず、どこが違ったのかも分からなくなる。「何が変われば変わるか」なら、答えは確かめられる。
自分の言葉で
相談フォームみたいに整える必要はない。「朝起きた瞬間は辞めたいのに、会社に着くと平気になる。これは何なんでしょう」——こういう文の方が、整えた質問より情報が多い。
答えられない種類もある。他人が何を考えているか、は相手の選択で、こちらの並びの外にある。読み手はそこを作らずに、そう言う。