6 · Major Arcana
恋人
描かれているもの
二人の人物、その上に、どちらも見ていない三つめの存在。選択は二人のあいだだけの話ではありません。
正位置
どちらを選んでも何かを払う選択。その代償こそが、この札の中身です。
逆位置
両方を開けたままにしておくことが、もう一つの決断になっています。しかも、しばらく前から。
札に何があり、それがどう読まれるか
- 二人の人物向き合う二人は、あなたが誰と何を選び取るかを映します。
- 二人の上に浮かぶ三つめの存在どちらにも見えていない何かが、選択の外側から条件を握っています。
- 見られていないという事実見えないまま効いている力こそ、選んだあとに残る勘定です。
1909年版に実際に描かれている要素だけ。
この札を占いに持っていく
二人だけで決めたつもりでも、決めたあとに残るものは一人で背負います。相手のいないところで、自分が何を差し出すのかを書き出してください。片方を残すという選択は、選ばなかった側への始末を自分に課します。しばらく先延ばしにしているなら、もうそれは決断です。
恋愛で「恋人」が出ました。いま本当に詰まっているのは何か。
これで引く →仕事どちらの道も、選べば切るものが一つあります。片方を残すなら、その分の人手や時間を誰が埋めるのかまで決めてください。両方を抱えたまま進める期間が長いほど、判断を先送りした分だけ周囲が動きます。三つめの力は、上に出したまま忘れられている条件です。
仕事で「恋人」。次はどこから動かせばいいか。
これで引く →お金選んだほうに払い、選ばなかったほうにも支払いが残ります。金額を並べ、いつまでに何を手放すかを先に決めてください。両方を開けておく状態は、維持費が毎月静かに出ていく形です。決めていないこと自体が、今の支出に並びます。
お金の話で「恋人」。足りないのか、使うのが怖いのか。
これで引く →調子迷っているのではなく、決めていないだけです。その状態をいつから続けているか、日付を書いてください。選ばなかった側に手を入れる期限を、自分で一つ決める。見ていない三つめの存在は、あなたが期限を切ったときに初めて視界に入ります。
「恋人」が指すこの状態、休むのが先か、動くのが先か。
これで引く →よくある質問
恋人は良い札ですか。
ここに良い札も悪い札もありません。あるのは、その札のどちら側に立っているか。正位置:どちらを選んでも何かを払う選択。その代償こそが、この札の中身です。 逆位置:両方を開けたままにしておくことが、もう一つの決断になっています。しかも、しばらく前から。
恋人の正位置と逆位置は何が違いますか。
正位置:どちらを選んでも何かを払う選択。その代償こそが、この札の中身です。 逆位置:両方を開けたままにしておくことが、もう一つの決断になっています。しかも、しばらく前から。 逆位置は正位置の反対ではなく、それ自体の意味です。
恋人は教皇や戦車とどうつながっていますか。
大アルカナでは恋人は教皇のすぐ後、戦車のすぐ前にあります。教皇:既存のやり方が効く場面。誰かが先に通っていて、道には印がある。 戦車:中身が噛み合わないまま進んでいる状態。解決ではなく、解決の代わりに意志が働いている。
この記述の出どころ
78 枚の絵は 1909 年の Rider–Waite 版で、描いたのは Pamela Colman Smith(1878–1951)。没後七十年を超え、米国・EU・日本のいずれでもパブリックドメインに入っている。ライセンス表記は Wikimedia Commons で一枚ずつ確認した。元のスキャンから外枠と下の題名帯を落とし、枠に合うよう色調を一段整えてある。枠・帯・裏面はここで作ったもの。読み手の立ち絵はパブリックドメインの絵画を使っている——ミュシャ(1860–1939)の装飾画数点と、マテイコ『コペルニクス』(1873)、ライト『錬金術師』(1771)、ウォーターハウス『水晶球』(1902)。こちらも Wikimedia Commons で一枚ずつライセンス表記を確認し、裁ち落としたうえで色調を揃えてある。
このページの文章は編集による解釈です。ウェイトの原文の引用ではありません。ウェイト自身の占断的意味は『The Pictorial Key to the Tarot』(1910・パブリックドメイン)にあります。